ブログ

第9回機械器具設置工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社優縁工業、更新担当の中西です。

 

さて、本日は第9回機械器具設置工事雑学講座!

さて今回は

~耐久性~

ということで、火力発電所における機械設置業の視点から、機器の耐久性を左右する要因や、寿命を延ばすためのポイントについて詳しく解説します♪

 

火力発電所は、日本の電力供給の大部分を担う重要な施設です。その中で、ボイラー・タービン・発電機・ポンプ・配管システムなどの各種機器の設置・維持管理は、発電効率や安全性に直結します。

火力発電所の機械は、高温・高圧・腐食環境といった過酷な条件下で長期間にわたり運用されるため、耐久性が極めて重要です。


1. 火力発電所の機械設備と耐久性の重要性

火力発電所では、燃料(石炭・天然ガス・石油など)を燃焼させて蒸気を発生させ、その蒸気でタービンを回して発電を行います。この過程で使用される機械設備には、以下のような種類があります。

主要な機械設備

  • ボイラー(蒸気発生器):燃料を燃焼させて蒸気を作る装置。
  • 蒸気タービン:高温・高圧の蒸気の力で回転し、発電機を駆動する。
  • 発電機:タービンの回転エネルギーを電気エネルギーに変換する。
  • ポンプ・配管:蒸気や冷却水を送るための重要な設備。
  • 冷却装置:発電後の蒸気を冷却し、効率的に循環させるための装置。

これらの機械は、高温・高圧環境、腐食、摩耗、振動などの影響を受けるため、設計・設置時点での耐久性確保が不可欠です。


2. 火力発電所の機器の耐久性を左右する主な要因

① 高温・高圧環境による材料劣化

火力発電所では、ボイラーやタービン内の温度は500~600℃以上、圧力は20MPa(200気圧)を超えることもあるため、金属疲労や熱膨張によるひび割れ・変形が発生しやすくなります。

耐久性向上のポイント

  • 耐熱性の高い特殊鋼(インコネル、クロムモリブデン鋼)を使用する。
  • 熱膨張を考慮した適切な設計を行い、膨張によるストレスを軽減する。
  • **定期的な非破壊検査(超音波探傷・磁粉探傷)**を実施し、早期のクラック(ひび割れ)を検出する。

② 腐食・酸化による劣化

燃焼によって発生する高温ガスには、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)が含まれ、設備の金属部分を腐食させる可能性があります。さらに、冷却水に含まれる塩分や酸素によって、配管やポンプが錆びやすくなることも課題です。

耐久性向上のポイント

  • 耐腐食性の高いステンレス鋼・チタン合金・アルミブロンズを適用する。
  • 腐食を防ぐために、**ボイラーや配管の内部コーティング(アルミナ被覆、亜鉛メッキ)**を施す。
  • 冷却水の水質管理(脱酸素・脱塩処理)を徹底し、電気化学的腐食を防ぐ。

③ 摩耗・振動による機械的損傷

タービンやポンプ、発電機の回転部分は、高速回転(数千rpm)による摩耗や振動の影響を受けるため、長期間使用すると、ベアリングやシャフト、ギアなどが摩耗し、性能が低下することがあります。

耐久性向上のポイント

  • セラミックコーティングや**自己潤滑性材料(PVDコーティング、DLCコーティング)**を採用し、摩耗を軽減する。
  • 精密バランシング(動バランス調整)を実施し、振動を抑える
  • ベアリングやシャフトの潤滑油管理を適切に行い、異常摩耗を防ぐ。

④ 設置精度とボルト締結の適切な管理

火力発電所の機械は、設置時の精度が重要です。設置精度が低いと、機械の負荷が偏り、異常振動や早期の故障につながることがあります。さらに、ボルトの緩みや締め付け不足は、振動や熱膨張によって機器のズレや漏れを引き起こす可能性があります。

耐久性向上のポイント

  • ミクロン単位の精度で機械を設置し、水平・垂直調整を徹底する。
  • トルク管理(適正な締め付けトルクを測定)を行い、ボルトの緩みを防ぐ。
  • 熱膨張を考慮したフレキシブルジョイントを使用し、温度変化による歪みを軽減する。

3. 長期間の耐久性を確保するためのメンテナンス戦略

機器の耐久性を最大限に高めるためには、適切な保守・点検計画の策定が不可欠です。

予防保全(定期点検)

  • ボイラーや配管の腐食検査(X線・超音波探傷)を実施し、早期に異常を発見する。
  • タービンの振動解析・オイル分析を行い、摩耗の兆候をチェックする。
  • ポンプやバルブの作動試験を定期的に実施し、動作不良を防ぐ。

予知保全(IoT活用)
近年では、IoT技術を活用した予知保全が導入されています。

  • センサーで温度・振動・圧力をリアルタイム監視し、異常が発生する前に対策を講じる。
  • AIによる異常検知システムを導入し、故障の前兆を早期に察知する。

4. まとめ——火力発電所の機器耐久性を最大化するために

火力発電所の機械設備は、高温・高圧・腐食・振動などの過酷な環境にさらされるため、適切な設計・施工・メンテナンスが不可欠です。

耐熱・耐腐食性の高い材料を選定する。
定期点検・予知保全を行い、異常を未然に防ぐ。
設置精度を高め、振動や摩耗を最小限に抑える。

これらのポイントを実践することで、機器の寿命を延ばし、火力発電所の安定稼働を支えることができます。

 

株式会社優縁工業では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!

私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。

ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!

詳しくはこちら!